新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて ライツオン・チルドレンの対応【6月29日追記】
- 2020年4月21日
- カテゴリー:LOCからのお知らせ, 新型コロナ対応, 新型コロナ対応 パソコン寄贈
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の日本国内での拡大を受けて、NPO法人ライツオン・チルドレンが考える課題と、今後の対応についてまとめました。
(今後、事態の推移に合わせて、内容を変更することがあります。)
私たちが懸念したこと(2020年4月時点)
(1) 子ども達が生活する施設
児童養護施設、乳児院、自立援助ホームなどでは、親と一緒に暮らせない子どもたちが生活しています。こうした生活施設にとって感染症は大きな脅威ですが、病院や高齢者施設と同様に緊急事態でも休業できません。子どもへの負担はもとより、職員の負担も大きくなっています。
また、学校や塾がオンライン授業に移行していく中、これらの施設では、パソコン機器やネット環境の整備が必ずしも十分とは言えません。教育が大きく変わろうとしている中、機器やネット環境を整えることができない子どもたちが取り残されてしまうのではないか、と私たちは懸念しています。
(2) 社会的養護出身者
児童養護施設、自立援助ホームや里親家庭から巣立った若者(出身者、退所者)の中には、親や親族を頼れない人が多くいます。大学や専門学校に進学した場合、アルバイトで生計を立てながら学校に通っていることがほとんどです。オンライン学習に対応できない人も出てきています。就職した場合、失業しても親や親族の下に身を寄せることが難しいケースが多いです。今後、こうした人たちの失業、学校の中退、経済的困窮が予想され、社会的な対応が求められます。
(3) ひとり親家庭や、子育て世帯
子どもは休校と外出自粛の長期化によってストレスを抱えています。親(保護者)は在宅勤務や収入減少などにより、負担を強いられています。また、学校給食の提供が止まり、子育て世帯の出費や負担は増える傾向にあると報道されています。
こうした中、DVや子ども虐待の増加・悪化と、子ども間の格差の拡大が懸念されます。
特に、非正規雇用者が多いひとり親世帯は経済的に厳しい状況に置かれていて、生活に不安を抱える世帯が増えています。
ライツオン・チルドレンの新しい取り組み
ライツオン・チルドレンは設立以来、児童養護施設で暮らす高校生や退所者などに向けてパソコン講習会を開催し、パソコンを贈る活動をしてきました。
私たちは、新型コロナウィルス感染症の影響下で子どもと職員にかかる負担を減らすため、新たに下記の取り組みを始めます。(開始時期は2020年4月以降順次となります。)
児童養護施設に子どもの学習用パソコンを寄贈していきます。まず東京の児童養護施設を対象として、4月13日にスタートしました(詳しくはこちら)。
この取り組みにかかる費用は、法人・個人からの寄付金と、民間を中心とする助成金によって賄う予定です。
13日以降、法人・個人の皆様から多くの寄付金を頂いており、パソコンの調達と施設への寄贈を始めています。近日中に経過報告を掲載いたします。
今後、資金やパソコン需給の状況に応じて他県へ拡大することを検討します。
5月1日追記:児童養護施設などのオンライン授業対応に、国が補助を出す事が明らかになりました。詳細はこちら。
6月29日追記:経過報告(3):1都3県の児童養護施設からメッセージ、写真が届きました。
6月29日追記:「新型コロナ対応 パソコン寄贈プロジェクト 結果報告」を掲載しました。
自立援助ホームに向けて、パソコンの提供やインターネット環境の整備のための資金援助などを検討しています。
まずは東京の自立援助ホームを対象とし、資金やパソコン需給の状況に応じて他県へ拡大することを検討します。
この取り組みにかかる費用は、法人・個人からの寄付金と、民間を中心とする助成金によって賄う予定です。
6月22日追記:東京の自立援助ホーム9か所にパソコン13台を贈りました。
5月1日追記:児童養護施設などのオンライン授業対応に、国が補助を出す事が明らかになりました。詳細はこちら。
6月11日追記:上記のほか、母子生活支援施設13か所にパソコンを寄贈しました。
パソコンなどのツールを施設で安全かつ有効に活用してもらえるように、職員や子ども向けにセキュリティに関する情報を発信する予定です。
パソコンを寄贈した後も、継続した支援を行います。
5月23日追記:「児童福祉施設でITを活用するための情報サイト」を公開しました。
これまでライツオン・チルドレンのプロジェクトにご協力頂いた企業数社にご協力頂き、社員の方にマスクを作って頂いて子どもが生活する施設に寄贈する方向で調整を進めています。
5月23日追記:マスク約4,800枚を寄贈しました。
引き続き ご寄付のお願い
NPO法人ライツオン・チルドレンでは、引き続き法人・個人の皆様に寄付金をお願いしております。
2020年4月13日から5月6日までにライツオン・チルドレンにご入金頂いた寄付金は、上記の「児童養護施設にパソコンを寄贈するプロジェクト」の費用に充てさせて頂きます。ただし、この期間は、社会情勢等に応じて延長する可能性があります。
今後の感染の拡大・終息の状況次第では、この期間に頂いた寄付金を上記の他の取り組みに充てたり、ライツオン・チルドレンの他のプロジェクトに充てたりさせて頂く可能性があります。
5月23日追記:5月31日までに頂いた寄付金は、千葉・埼玉・神奈川の3県の児童養護施設にパソコンを贈る費用に充てさせて頂きます。
(企業の方は、社内の使用済みパソコンをご提供頂くことで、ご支援頂くこともできます。詳細はこちら。)
引き続き、ライツオン・チルドレンの活動へのご支援を宜しくお願い致します。
6月29日追記:「新型コロナ対応 パソコン寄贈プロジェクト 結果報告」を掲載しました。パソコン寄贈の取り組みに関する会計報告はこちらをご覧ください。
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