パソつか

「パソつか」は「パソコンをつかってつくろう」の略です。
パソコンを使って、子ども達が自分の手や頭を動かして、
いろいろなものをつくったり表現したりしてみるプログラムです。

日本語 / ENGLISH

誰かと「一緒に作る、一緒に遊ぶ」ことは、お互いがどんな人かを知るきっかけになり、相手を受け止める場面にもなります。
子どもの身の回りには普段、ゲーム機やスマートフォンがありますが、「コンテンツを受け取って楽しむ」ことが中心になりがちです。
パソコンを使えるようになると、「作る・発信する」の範囲がより一層深く、広いものになります。

「パソつか」(パソコンをつかってつくろう)では、ゲーム制作や動画制作を題材に、まずは基本的な操作方法を学び、そこに「自分がやりたいこと」を加えて、自分だけの作品づくりをします。
このプロセスに、大人(スタッフ)が1対1でついて、一緒に作品を形にします。
出来上がった作品はみんなで共有して、一緒に遊んだり、良かった点について意見を言ったりします。

参加者の大半は小中学生が占めていますが、高校生も参加しています。施設職員の人が子どもと席を並べて参加することもあります。

主な内容

Scratchを使ったゲーム制作

ビジュアルプログラミングの「Scratch」を使って、ゲームを作ります。
キャラクターの見た目に手を加えたり、音を鳴らしたりするだけでなく、
思いがけない新機能を思いつく子どももいます。

オリジナルの動画制作

ストーリーボードを描く、素材を集める、組み合わせて動画にする、という3工程で動画を作ります。エフェクトやBGM、字幕やタイトルもつけて、こだわりを出します。

なぞなぞスライド作り

PowerPoint のアニメーション機能を使って、
先になぞなぞのお題を出し、続いて答えを出します。

※「パソつか」で使うパソコンは、ライツオン・チルドレンで用意しており、最終的には実施した施設等に寄贈しています。「パソコンをつかってつくる」という体験をお届けすることに主眼を置いており、子ども個人へのパソコンの寄贈はしていません。

”届け方”の工夫

1対1のサポート

「パソつか」では、子ども1人ひとりにスタッフなど大人がペアでつきます。ちょっとつまずいてしまった時は、子どもがやりたいことを自分のペースで実現できるように、となりの大人がお手伝いします。

作品発表

「パソつか」では、つくったものを自分以外の人と共有して、他者と一緒に楽しむことも大切にしています。
人の作品を見たり体験したり、人からの意見を聞いたり取り入れたりすることで、他者の視点でよりよい表現を考えられるようになることを期待しています。
施設職員さんや里親さんが一緒に発表を聞いてくださることもあります。

連続開催

「パソつか」は1回だけのプログラムではなく、2か月ごとに合計4回開催します(体験会を含む)。
複数回参加してみることで、自分が「何が得意なのか」「どんなことが楽しかったか」「もっとやってみたいと思ったのはどんなことか」を子どもたちに楽しみながら考えてほしいと思っています。

子どものもとへ

「パソつか」では、児童養護施設の中でお部屋を借りるなど、子どもになるべく身近な場所を会場にすることで、参加のハードルを下げるよう努めています。
また、繰り返し訪問することで、子どもがスタッフに馴染みを持ってくれれば、自己表出の抵抗感が下がるのではないか、ということも期待しています。

参加した子どもたちの声

(事後アンケートより)

プログラミングをして、
とってもたのしかったです。

動画をつくるところを見たことがなかったし、
つくったことがなかったから楽しかった。
またやってみたいと思った。

たのしかったし、
となりのせんせいが
てつだってくれたからできました。

他の人のものを見ると、
やりたいことが増えたので、
またやってみたいです。

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開催実績

年度連携先機関(敬称略)回数・参加者数
2023年2月~2023年度児童養護施設 島添の丘(沖縄県)
児童養護施設 石嶺児童園(沖縄県)
各機関で4回ずつ実施
2機関×4回で、のべ150人参加
2024年度埼玉県里親会(埼玉県)
児童養護施設 愛泉寮(埼玉県)
各機関で4回ずつ実施の予定
児童養護施設 島添の丘(沖縄県)4回実施の予定

※パソつかの実施のための連携先機関は、従来ライツオン・チルドレンの他のプログラムにご参加頂いた実績のある施設等の中から選ばせて頂いています。

運営資金

パソつかは、民間助成金や寄付金を活用して、参加者に無料で提供しています。

一般的なプログラミングや動画作成の習い事は料金が決して安くはないので、社会的養護のもとで暮らす子どもの多くにとって、利用するのには経済的なハードルがあります。

2024年度の埼玉県での実施に対して、公益財団法人日本フィランソロピック財団様の第3回「ソーシャル・グッド基金」の助成を受けています。

2024年度の沖縄県での実施に対して、日本HP様の Imagine Grant の助成を受けています。

2023年度の沖縄県での実施の一部に対して、SAPジャパン株式会社様の寄付金を頂きました。また現地での実施にご協力頂きました。

2023年度の沖縄県での実施に対して、RBC琉球放送様の「応援!18歳の旅立ち」2022チャリティーキャンペーンの寄付金を頂きました。