パソつか 2024年度:埼玉県里親会、児童養護施設 愛泉寮と連携して第3回を実施しました

NPO法人ライツオン・チルドレンは、パソコンを使った創作活動の機会を提供するプログラム「パソつか」を、11月に埼玉県内で実施しました。
「パソつか」について詳しくはプロジェクトページをご覧ください。

「パソつか」では、自分でストーリーを考えて素材を組み合わせる動画制作や、子ども向けのビジュアルプログラミング「Scratch」を使ったゲーム制作を、小中学生に提供しています。
2024年度は埼玉県内の一般社団法人 埼玉県里親会様と児童養護施設 愛泉寮様にご協力頂いて、5月、7月、そして9月と実施してきました。

第3回(2024年11月)

第3回は、2024年度最後の開催です。
埼玉県里親会で11人、愛泉寮で17人の子どもが参加してくれました。
5月から9月まで半袖でやってきましたが、この日は最低気温が一気に一桁まで下がり、スタッフは長袖を着込んで会場に向かいました。

プログラミングの時間は、「ヘビゲーム」を作りました。キャラクターがアイテムをとると身体がヘビのように伸び、逆に敵キャラクターに触れると身体が縮んでしまうというゲームです。
キャラクターの画像を複製して残像のように表示することで、キャラクターの身体がまるで伸びているかのように見せます。

みんな、ペアのスタッフと話し合いながら、キャラクターを変えたり、身体の伸び方を変えたりして、自分だけのオリジナルゲームにカスタマイズしていました。

最後にみんなの前で発表するときは、実際にゲームを遊んでみせるのですが、聞き手の子どもたちから「あのアイテムをとってみて!」「もう1回やってみて!」とリクエストが出て、とても盛り上がりました。

動画制作の時間は、第1回・第2回と続けて作ってきた作品をいよいよ完成させます。
視覚的なエフェクトやBGMはいろいろな種類が用意されているので、自分のイメージにあったものを探して、ドラッグ&ドロップで動画に取り入れます。
テロップなどのテキストも入れることができ、文字数やフォントを調整しながら、伝えたいことがすぐ伝わるように工夫します。

第2回をお休みした子どもも、第3回の時間内で追いつき、見事に作品を完成させることができました。

最後に、3回分の集大成として、作品発表をしました。
1分程度の動画ですが、何枚もの画像素材と、何種類ものエフェクト、テキスト、そして BGM を組み合わせて完成した力作です。
素材やエフェクト、BGMの組み合わせの中に、作り手のひとりひとりの性格や雰囲気がよく表れていました。
テーマは多岐にわたり、「ウサギが好き」「麵が好き」から「ランボルギーニが好き」、そして「実験が好き」まで、それぞれの「好き」「やりたい」がしっかり伝わってくる内容でした。

プログラミングと動画制作の両方に参加する子も多かったですが、集中力が切れることなく取り組むことができている子がほとんどでした。

動画もプログラミングも、埼玉県里親会の回では、保護者の方や里親会の方に発表を聞いて頂きました。愛泉寮の回では職員の方に発表を聞いて頂きました。
パソコンをあまり触ったことがなかった小学生・中学生の子どもたちでも、動画やプログラミングを通じてこんなに個性を出すことができることに、皆様驚いておられました。
子どもたちも、たくさん褒めてもらえて、とても嬉しかったようでした。

パソコンを触って何かをつくるということ、自分が表現したいことを他の人と相談しながらつくるということ、そして最後にそれをみんなと共有すること、この3つを体験したことが、参加した子どもたちの今後の糧になってくれることを願っています。

2024年度のパソつか本編はこの第3回で終了しました。
愛泉寮では、2025年1月に改めて施設内の発表会を行う予定です。

「パソつか」の2024年度の埼玉県内での実施は、日本フィランソロピック財団様の「ソーシャル・グッド基金」助成金を活用して実施しています。
また、埼玉県里親会様と愛泉寮様には、会場の確保や日程調整などでご協力を頂いております。
多大なご支援・ご協力に厚くお礼申し上げます。

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