企業・大学生ボランティアと協働し、母子生活支援施設に防災グッズを寄付するプロジェクトを実施しました

NPO法人ライツオン・チルドレンは、2021年からドイツ銀行グループ様と相模女子大学のボランティアグループの皆様と協働し、防災グッズを仕分けして児童福祉施設などへ届けるプロジェクトに取り組んできました。
2022年6月26日に、ボランティアグループの皆様が仕分けした防災グッズを、母子生活支援施設の協議会へ寄付するイベントを実施しました。

これまでの経緯

2021年2月、ドイツ銀行グループ様との間で、同社の災害備蓄品の入れ替えに伴い発生した、未使用の防災グッズの寄付について検討を重ねた結果、このプロジェクトがスタートしました。新品でまだ使用できる大量の防災グッズ(ラジオライト、アルミブランケットなど14品目)を一旦全て引き取り、検品して仕分けし、リュックに詰める作業を、相模女子大学子ども教育学科のボランティアグループ「どれみんみん♪」の皆さまが引き受けて下さることになりました。
当初は春にプロジェクトをスタートする予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で延期となり、2021年10月にドイツ銀行グループ様、「どれみんみん♪」の皆さま、そしてライツオン・チルドレンの3者が相模女子大学に集まってイベントを実施し、災害備蓄品の仕分け・梱包をして防災リュックを60個作りました。(相模女子大学様の広報記事

今回のイベント

2022年6月、ボランティアグループの皆様にさらに防災リュックを作って頂き、最終的に14種類のグッズが入った防災リュックが260個完成しました。

そして、防災リュックの寄付先のひとつとして、東京東部の8つの母子生活支援施設で作る「江東五区母子生活支援施設防災連絡協議会」様を選ばせて頂きました。
6月26日は、協議会の事務局が置かれている母子生活支援施設ベタニヤホーム様のホールをお借りして、イベントを行いました。

イベントでは、ドイツ銀行グループ様には、自社の社会貢献(CSR)の取り組みについて広報部長の吉次様よりご紹介頂きました。

また、江東五区母子生活支援施設防災連絡協議会様からは、東京の低地帯に位置する江東5区(墨田区・江東区・足立区・葛飾区・江戸川区)における防災の課題や、出席頂いた5つの施設それぞれの防災の取り組みについてお話を頂きました。

ボランティアグループ「どれみんみん♪」の皆様にはドイツ銀行グループのTシャツを着て参加して頂きました。

ボランティアグループ「どれみんみん♪」の皆様は、保育士や小学校教諭などの資格が取得できる子ども教育学科に在籍しています。顧問の中島健一朗様(相模女子大学子ども教育学科准教授)からは、コロナ禍で学生のボランティア活動に制限がかかり、福祉の現場を体験する貴重な機会が失われていることについて、お話を頂きました。
「どれみんみん♪」の皆様には、当日の防災リュックの運び込みも担当して頂き、寄付を記念して5施設の施設長に防災リュックを手渡して頂きました。また、メンバーを代表して2名の方に、「今回の経験を今後の進路や仕事に活かしていきたい」との感想を頂きました。

防災リュックは今後、協議会の8つの母子生活支援施設に入所・退所された母子世帯に配布されるほか、施設が行っているフードパントリーなどの地域向け食支援を通じて活用されます。

このプロジェクトについて

ライツオン・チルドレンはこのプロジェクトで3者間の連絡・調整やイベントの企画運営を担当させて頂きました。

このプロジェクトは、物品や食品の有効活用と、学生の皆様のボランティア経験や学びの機会、そして子育て世帯への支援をひとつのストーリーでつなぐ形となりました。
実施にあたっては新型コロナウィルスの影響を大きく受け、ボランティアグループの皆様が集まって作業することが思うようにできなかったり、イベントの延期を繰り返したりしながら、16か月という長い期間がかかってしまいました。

企業、大学・学生、社会的養護の施設へとバトンをつなぐ長いリレーでしたが、最終的には子ども支援の現場へと防災リュックをお届けすることができ、ライツオン・チルドレンのスタッフ一同、安堵しています。このプロジェクトに関わって下さった皆様に心より御礼申し上げます。

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