「ジョブリハ プログラミングの仕事」2021年度も1年間のプログラムを実施しました

NPO法人ライツオン・チルドレンの「ジョブリハ プログラミングの仕事」は、2021年度も1年間のプログラムを実施し、東京都内・千葉県内の5つの児童養護施設から、9人の高校生が参加してくれました。2021年度は初めて、都内の参加者よりも他県の参加者が多くなりました。

参加した子どもたちにはプログラミング用にノートパソコンをプレゼントし、ゲームエンジン「Unity」でゲーム制作に取り組んで頂きました。5月から2月まで全10回のプログラムを行いましたが、新型コロナの影響もあり、10回ともビデオ会議を使ってオンラインで実施することになりました。
夏までの前半は、チュートリアルに沿ってボールロール(玉転がし)のゲームを作り、秋以降の後半は各自が自分で企画を考えてオリジナルゲームを作ることに挑戦しました。

限られた時間の中ではありましたが、みんな熱心に取り組んでくれました。黙々と集中して作業に取り組んでいる子どももいる一方で、会話を楽しみながら作業に取り組んでいる子どももいました。丁寧に作りこむタイプや、「まずやってみる」というトライ&エラータイプなど様々なアプローチがあり、講師の方からも「進め方にそれぞれの性格が表れていて面白い」という感想がありました。

子どもからは、「修学旅行に行くより、ジョブリハの講習に参加したい」とか、4時間の作業について「あっという間で、もう少しやりたかった」といった声が上がりました。
「自分が作ったゲームを施設職員に試しにやってもらったら、作った本人よりも職員の方がゲームが上手くてショックを受けた」という笑い話もありました。

ジョブリハは、「仕事・働くこと」を長い時間をかけて体験し、本人が働くことのイメージを膨らませたり、適性を考えたりすることを目的にしています。必ずしもプログラミングの仕事に就くことを目的にはしていません。
今回は、ある施設の職員の方から「この子には当初パソコンを使った仕事を考えていたけど、ジョブリハに参加してみて、自分には向いていないと気付いたようだ」というお話を頂きました。進路を考えるうえで参考になったようであれば嬉しいです。

最後の10回目の講習では、子どもたちが作ったオリジナルゲームの発表会をしました。子どもたちに1年間の感想を尋ねると、「ゲームをすることはあったけど、作る側になってみたことが新鮮だった」とか、「難しすぎず、簡単すぎない難易度の調整が難しかった」といった声が上がりました。発表会には施設職員の皆様にもビデオ会議に参加して頂き、子どものプレゼンに耳を傾け、労いの言葉をかけて頂きました。

2021年度の「ジョブリハ プログラミングの仕事」は、一般社団法人コトの共創ラボ 様と個人の講師(ボランティア)の皆様にご協力頂いて実施しました。皆様に心から感謝申し上げます。

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