無線LAN(Wi-Fi)の主な注意事項については、「インターネットの安全・安心ハンドブック」の第3章に詳しく書かれています。
これに加えて、Wi-Fiルーターには下記のような機能もあるので、必要に応じて利用を検討してください。(具体的な設定方法は各メーカーのサポートサイトなどをご覧ください。)
ネットワーク分離機能
最近のWi-Fiルーターの多くは、1台で複数のネットワークを持つことができます(「マルチSSID」と言います)。複数のネットワーク回線で同じパスワードを共有しているものもありますが、中にはネットワーク回線ごとにパスワードを設定し、ネットワークを分けることができるものがあります(「ネットワーク分離」機能などといいます)。
このネットワーク分離の機能を使えば、例えば職員用と子ども用でネットワークを分け、相互の接続を防ぐことができます。なお、「ネットワーク分離」機能を使っても、インターネット(外の世界)へのアクセスは制限されません。
さらに、Wi-Fiルーターの製品によっては、接続している端末同士の接続を禁止することができるものもあります(「プライバシーセパレーター」機能などといいます)。この機能は、各児童が端末内に保存しているプライバシー情報を守る観点で効果があると考えられます。
なお、「ネットワーク分離」に似た機能に「ゲストポート」機能(「ゲストネットワーク」機能)がありますが、これは店舗や駅などで来客用Wi-Fiとして用いられるのと同じ機能です。接続してから一定時間(例えば1時間)が経過すると接続が切れてしまうので、入所児童が日常的に利用するにはデメリットが大きくなります。
MAC アドレスフィルタリング
パソコンやスマートフォンなどの端末には、1台ずつ固有の名前(MACアドレスといいます)が割り振られています。このMACアドレスを使い、Wi-Fi ルーターに接続してよい端末を選別する機能を「MACアドレスフィルタリング」といいます。MACアドレスフィルタリングを有効にすると、あらかじめ登録した端末だけがWi-Fiルーターに接続できるようになります。
ステルスSSID
Wi-Fiルーターは、自分が飛ばしている電波の名前(SSID)を発信して、周囲に知らせています。パソコンやスマートフォンなどで無線の一覧を表示できるのはこのためです。
「ステルスSSID」は、電波の名前(SSID)を発信させないようにする機能です。Wi-FiルーターにステルスSSIDを設定することで、パソコンやスマートフォンの画面上ではそのWi-Fiの名称が表示されず、あたかもWi-Fiが存在しないかの様に見せかけることができます。(ただし、Wi-Fiの存在を本当に隠しきれるわけではなく、一定の技術をもって解析すればステルスを見破ることができます。)
職員用Wi-Fiの存在をどうしても子どもに知られたくない場合には有効かもしれませんが、職員の端末でもSSIDが表示されなくなるので注意して下さい。